中外製薬とWelby、がん患者治療支援PHRサービスにおいてテセントリクの適正使用に向けた取り組みを開始
中外製薬株式会社(本社:東京、代表取締役会長 CEO:小坂 達朗)と株式会社Welby(本社:東京、代表取締役:比木 武)は、Welbyが運営するがん患者さんの治療をサポートする無料のPHRサービス「WelbyマイカルテONC(以下、マイカルテONC)」において、中外製薬が販売する免疫チェックポイント阻害薬「テセントリク®」の適正使用支援を中心とする患者サポートプログラムを提供することとなりましたので、お知らせいたします。
マイカルテONCは、がん患者さん及び医療関係者を支援するPHRサービスです。患者さんは日常の症状や治療状況に関する情報を簡単に記録・閲覧できるなど一元管理ができ、記録された情報などに沿いがん種・症状に応じ最適化された情報提供が行われます。これらの機能を通じて患者さんが治療に対して正しい理解が深まるようになることや、医療関係者が患者さんの状態(副作用や症状悪化)を早期検知することで、より良い治療アウトカムの実現を目指します。
中外製薬では、この度のマイカルテONCを活用した取り組みにより、テセントリクによる治療を受けている乳がんの患者さんを対象とし、2020年10月よりテセントリクの適正使用支援を目的とする以下の患者サポートプログラムを提供します。テセントリクは免疫関連有害事象(irAE)が発現する等、従来の化学療法とは異なる安全性プロファイルを有しており、irAEの早期発見と対処を通じた重篤化の防止が重要な課題です。マイカルテONCは、がん種・薬剤を特定せずに利用可能なプラットフォーム型のPHRサービスであり、患者さんから得られた個人の健康情報を基にした、適切な情報提供を可能としています。このようなPHRサービス本来のメリットを活かし、より多くの患者さんがテセントリクによる治療を適切に受けていただけるよう、今後は肺がん、肝がんでも展開していく予定です。
① 「セルフチェック」機能:テセントリクによる治療を受けている患者さんは、注意が必要なirAEに関連する症状が出ていないか、マイカルテONC内に設けられた「セルフチェック機能」を用いてご自身でモニタリングすることができます。重症度(PRO-CTCAE*グレード)の高い症状が入力された場合、医療機関への電話相談等を促すメッセージが表示されるほか、重症度(PRO-CTCAEグレード)と相関する形で、医師にご自身の状態を伝えることが可能となります。患者さんは定期的に症状が出ていないことも含めセルフチェックを行うことで、注意すべき副作用の認知を高めるなど、疾患への理解・啓発をサポートします。
* Patient-Reported Outcome Common Terminology Criteria for Adverse Events
② 「知る」機能:「WelbyマイカルテONC」の利用登録時に、治療中の薬剤として「テセントリク/乳がん」が選択されている患者さんを対象として、中外製薬が提供するテセントリクの情報提供ページが表示されます。マイカルテONCよりシームレスに情報提供ページにアクセスできることで情報取得の利便性が向上するほか、記録状況に応じて表示される注意喚起のコメントとともにこれらの情報を提供することで、患者さんの治療理解向上をサポートします。
サービス画面イメージ
参考:「WelbyマイカルテONC」患者向け紹介ページ https://oncology.welby.jp/
中外製薬 執行役員 デジタル・IT統轄部門長の志済 聡子は、「中外製薬は、『CHUGAI DIGITAL VISION 2030』のもと、『デジタル技術によって中外製薬のビジネスを革新し、社会を変えるヘルスケアソリューションを提供するトップイノベーターとなる』ことを目指しています。本PHRサービスはこの目標の下、中外製薬のValue Deliveryを担う医薬安全性本部、営業本部およびメディカルアフェアーズ本部が連携し展開するものです」と述べるとともに、「コロナ禍による生活様式の急速な変化の中、患者さんと医療関係者のコミュニケーションにおいても、オンライン診療を含む非接触型への移行が進むと考えられています。本PHRサービスでは、患者さんが日々の症状などを定期的に入力することにより、対面型コミュニケーションが制限される状況でも、医療関係者へ必要な情報の共有が可能となります。また、患者さんが自己の治療をより理解し、より主体的に治療に取り組む助けとなることで、患者さん中心の医療の実現への貢献も目指します。中外製薬は、医療現場のさまざまなニーズにデジタルでアプローチし、患者さん中心の医療の実現に引き続き取り組んでまいります」と語っています。
Welby 代表取締役の比木 武は、「Welbyは、がん治療中の患者さんがご自身の状態や治療に応じた注意すべき症状のモニタリングを可能とし、また必要な情報へのアクセスを支援するPHRプラットフォームとして、2020年2月よりマイカルテONCの提供を開始しました。既に複数のがん診療連携拠点病院での導入をされるなど、多くの患者さんにご利用いただいております。また、マイカルテONCは、がん患者さん及び医療関係者を支援するPHRプラットフォームとして、複数のがん種をサポートするために、様々な製薬会社・関係会社がこのプラットフォーム上にご参画いただき、ともにがん患者さん及び医療関係者を支援するPHRプラットフォームを構築することを目指しています。中外製薬には、そのコンセプトにいち早くご理解をいただき、このたび患者サポートプログラムとしてマイカルテONCを乳がん患者さんにご提供することになりました。これから中外製薬とともに、マイカルテONCの一層の拡充を目指し、より多くの患者さんにご活用いただくPHRを築いてまいります」と語っています。
上記本文中に記載された製品名は、法律により保護されています。
◇株式会社Welbyについて
Welbyは、2011年からPHR(Personal Health Record)サービスを提供するリーディングカンパニーとして、様々な疾患領域の患者さんを対象とする、治療支援デジタルサービスの企画・開発・運用をしています。提供するPHRサービスの一つ「Welbyマイカルテ」は、糖尿病、高血圧などの生活習慣病患者さんを対象に、血糖値や血圧などの自己管理を支援するスマートフォン向けアプリです。また、大手製薬企業と共同で企画し、Welbyが運営するPHRサービスも数多くあり、生活習慣病をはじめとして、オンコロジー領域、中枢神経系領域、自己免疫疾患、希少疾患など、幅広い領域でPHRサービスを提供しています。また様々な疾患領域におけるPHRサービスの実績とID・DB基盤を活かし、臨床研究を対象としてPHR/PROを活用したエビデンス創出の相談から、PHR/PROの収集システムの開発・運用、機器の運用支援までをパートナー企業と連携して提供しています。
●社名 :株式会社Welby(証券コード:4438)
●代表者 :代表取締役 比木 武(ひき たける)
●本社所在地 :東京都中央区日本橋本町2-7-1 野村不動産日本橋本町ビル3階
●設立年月 :2011年9月
●事業内容 :患者向け治療支援デジタルサービス(PHR)の企画・開発・運用
●URL :https://welby.jp/
◇中外製薬株式会社について
中外製薬は、医療用医薬品に特化し東京に本社を置く、バイオ医薬品をリードする研究開発型の東京証券市場一部上場の製薬企業です。ロシュ・グループの重要メンバーとして、国内外で積極的な医療用医薬品の研究開発活動を展開し、アンメット・メディカルニーズを満たす革新的な医薬品の創製に取り組んでいます。中外製薬に関するさらに詳しい情報はhttps://www.chugai-pharm.co.jp/をご覧下さい。
◇CHUGAI DIGITAL VISION 2030について
URL:https://www.chugai-pharm.co.jp/profile/digital/index.html
中外製薬は2030年を見据えた「CHUGAI DIGITAL VISION 2030」を掲げ、デジタル技術によって中外製薬のビジネスを革新し、社会を変えるヘルスケアソリューションを提供するトップイノベーターを目指しています。「デジタル基盤の強化」「すべてのバリューチェーン効率化」「デジタルを活用した革新的な新薬創出」の3つの基本戦略によって、中外製薬のビジネスを変革し、社会を変えるヘルスケアソリューションを提供します。
◇お問合せ窓口
株式会社Welby 広報担当
Mail:pr@welby.jp
中外製薬 広報IR部
報道関係の皆様
メディアリレーションズグループ
TEL:03-3273-0881
Mail:pr@chugai-pharm.co.jp
アナリスト・投資家の皆様
インベスターリレーションズグループ
TEL:03-3273-0554
Mail:ir@chugai-pharm.co.jp