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2022/05/31
プレスリリース

PHRを活用した糖尿病治療の多施設共同研究でHbA1c改善効果 日本糖尿病学会にて発表
~WelbyのPHR長期利用で2型糖尿病患者における数値改善を示唆~

株式会社Welby(本社:東京都中央区、代表取締役:比木武、以下Welby)が運営する生活習慣病のPHRプラットフォーム「Welbyマイカルテ」(以下、マイカルテ)を用いた臨床研究「Personal Health Record(PHR)を用いた糖尿病管理~多施設共同コホート研究(e-PROMIS)~」(ともながクリニック糖尿病・生活習慣病センター 朝長 修院長他)において、17施設172例、24ヶ月間の長期にわたるPHR利用により、HbA1cと体重が有意に改善することが示唆された旨、2022年5月に開催された第65回日本糖尿病学会年次学術集会で発表されましたので、お知らせいたします。

【研究の概要】
2021年6月,マイカルテを用いた臨床研究「Personal Health Record(PHR)による糖尿病患者の生活習慣の改善」にて糖尿病患者の血糖管理におけるマイカルテの有用性を報告しました。* しかし,この研究は対象が単施設、かつ追跡期間が6ヵ月と短期であったため,その結果の一般化には課題が残りました。そこで本研究では,マイカルテを用いた多施設共同研究(e-PROMIS:UMIN000039658)から2型糖尿病患者のデータを抽出し,PHR(マイカルテ)の長期利用が糖尿病管理に及ぼす影響を検証しました(n=172)。主要評価項目はベースラインと比較した24か月後のHbA1cの変化でした。

*朝長 修 他 「Personal Health Record(PHR)による糖尿病患者の生活習慣の改善」 『糖尿病』, 64(6),2021.6 ,341~349

【結果】
患者は自身のスマートフォン上で「Welbyマイカルテ」アプリにバイタル,食事・運動療法の状況,各種検査結果等を入力しました。患者の入力データは医療機関と共有され,療養指導に用いられました。
主要評価項目であるHbA1cは、マイカルテ利用開始時と比較して利用24か月後に有意に低下しました(7.34 vs 6.91, p=0.008)。また、サブ解析としてマイカルテの利用頻度に応じて高利用群(月15回以上記録)・低利用群(月15回未満)に層別してHbA1cの変化を解析したところ、高利用群のHbA1cは, マイカルテ利用開始前と比較して24ヶ月後に有意な低下(7.33 vs 6.77, p<0.01)を認めたのに対し、低利用群では有意な変化が見られませんでした。
また、マイカルテ利用前後の体重の変化についても、HbA1cと同様の傾向が見られました。

図1:全体のHbA1cの推移

HbA1c_全体の推移

図2:マイカルテ高利用群と低利用群のHbA1cの推移

HbA1c_高利用群と低利用群の推移


【結論】
本研究により、PHRの長期利用が糖尿病患者の疾病管理に有用であることが示唆されました。


今回の発表内容についてともながクリニック糖尿病・生活習慣病センター 朝長 修院長は、以下のように述べています。
「最初に行ったパイロット的な研究において得られた知見が、多施設、長期の観察で証明されたことは大変意義の大きいことと思われます。糖尿病学会のプレゼンテーションも注目を集めることができました。今後、PHRが広く臨床の現場で利用されることを願っています。」

Welbyでは、「Empower the Patients」をミッションに掲げ、PHRサービスをはじめとするテクノロジー・データを活用した“患者中心の医療”の実現を目指しています。今回の研究で示唆された結果は、当社のPHR開発の取り組みが患者中心の医療の一助になっていることを裏付けするものとなりました。今後も、この度の研究に用いられたマイカルテをはじめとしたPHRサービスの導入実績や、RWDの医療活用推進、PHRでの治療アウトカムの研究実績を発信していくことにより、患者さんの治療課題解決に向けて貢献してまいります。


◇株式会社Welbyについて
Welbyは、2011年からPHR(Personal Health Record)サービスを提供するリーディングカンパニーとして、様々な疾患領域の患者さんを対象とする、治療支援デジタルサービスの企画・開発・運用をしています。提供するPHRサービスの一つ「Welbyマイカルテ」は、糖尿病、高血圧などの生活習慣病患者さんを対象に、血糖値や血圧などの自己管理を支援するスマートフォン向けアプリです。また、大手製薬企業と共同で企画し、Welbyが運営するPHRサービスも数多くあり、生活習慣病をはじめとして、オンコロジー領域、中枢神経系領域、自己免疫疾患、希少疾患など、幅広い領域でPHRサービスを提供しています。また様々な疾患領域におけるPHRサービスの実績とID・DB基盤を活かし、臨床研究を対象としてPHR/PROを活用したエビデンス創出の相談から、PHR/PROの収集システムの開発・運用、機器の運用支援までをパートナー企業と連携して提供しています。

●社名    :株式会社 Welby(証券コード:4438)
●代表者   :代表取締役 比木 武(ひき たける)
●本社所在地 :東京都中央区日本橋本町 2-7-1 野村不動産日本橋本町ビル 3 階
●設立年月  :2011 年 9 月
●事業内容  :患者向け治療支援デジタルサービス(PHR)の企画・開発・運用
●URL   :https://welby.jp/

◇報道関係 お問合せ窓口
●株式会社Welby 広報担当:pr@welby.jp

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