Patient Centric Seminar 2019 Spring -PHRサービスが拓く"Real World Data"の実践活用-
近年、「Real World Data」(RWD)への注目が高まっているものの、実践的に、実臨床での治療や、研究に活用されている例は一部にとどまっています。本セミナーでは、RWDの研究、実臨床への活用の実例とインプリケーション、活用にあたって避けては通れない個人情報保護に関する注意点、今後のRWD活用の展望などを有識者に論じていただきます。
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<お問い合わせ先>
株式会社Welby・セミナー事務局 南
Email: seminar@welby.jp
電話:03-6206-2937
プログラム
1.Real WorldにおけるPersonal Health Record(PHR)を用いた糖尿病患者の生活改善の試み
糖尿病の治療には生活習慣の改善が必要不可欠だが、現実は困難を極める。Personal Health Record(以下PHR)は、ひとつのきっかけ作りになる可能性が高い。当院は新宿駅そばに立地し、通院患者の多くが若年、中年でありデジタルツールが導入しやすい。Welby社のスマートフォンアプリ「マイカルテ」の導入による生活習慣病介入を検討し、本年度の糖尿病学会で報告した。結果、アプリの導入により生活習慣の改善が認められ、その利用頻度が高いほど血糖コントロールが改善した。PHRの導入により糖尿病管理の改善が期待される。
演者:朝長 修 先生
医療法人社団ライフスタイルともながクリニック糖尿病・生活習慣病センター(院長/医師/医学博士)
1987年長崎大学医学部卒業、東京女子医科大学糖尿病センター入局。研修後は糖尿病性腎症、特に末期腎不全を専門に従事。1991年助手、1996年医学博士、2006年ともながクリニック糖尿病生活習慣病センタ-開設、東京女子医科大学糖尿病センター非常勤講師、東京理科大学総合研究機構トランスレーショナルリサーチ研究部門客員教授を併任している。日本内科学会総合内科専門医、糖尿病学会研修指導医、評議員。
2.クラウド環境でRWDを実践活用する際のセキュリティ対策とお客様事例
製薬企業においては、RWDの活用が様々な部門で急速に進んでいます。しかし、多種多様で大規模なデータを安全に管理するための社内工数の増加や、柔軟なデータ分析環境の構築・運用、必要に応じたコンプライアンス対応などが課題となってきています。そこで本セッションでは、AWS クラウド環境上での医療データベースなどを含めたRWDの収集・分析手法を解説いたします。その際に、お客様から良く問われるセキュリティ関連の課題や解決策を中心に、お客様事例なども交えながらご説明いたします。あわせて、AWS環境上におけるGxP/CSV対応、医療情報の3省3ガイドライン対応、個人情報保護といったコンプライアンス対応への考え方や事例も概説いたします。
演者:佐近 康隆 氏
アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社 (事業開発本部 シニア事業開発マネージャー ヘルスケア・ライフサイエンス担当)
外資系IT企業にて基幹系システム構築支援業務に従事後、MBA留学。製薬企業R&DのITコンサルティングを経て、国内外スタートアップ2社に経営層として参画 (写真動画共有SNSと、医療データ解析サービス)。その後、移動体通信事業者にて健康・医療領域の新規事業立上やアライアンス、健康データプラットフォームの運営、ウェアラブル機器企画などに携わった後、現職。
3.医療情報をめぐる国内法・規制をめぐる動向と国際連携を見据えて(AIの活用を見据えて)
次世代医療基盤法や情報銀行など新たな制度もでてきましたが、国際連携との関係で本当に有効なのでしょうか。ゲノムに限定されないRWDの利活用で個別化・精密医療を実現するのに研究基盤データなどもどう考えるべきか。日本で生まれた研究成果を世界に発信したり、日本のデータの利活用から海外の投資を呼び込む戦略として何が必要なのか。また情報法制に限らず臨床研究法やそのほかの法令との関係においてどのように考えるべきか、人口減少社会における個人情報・医療情報の法制について考えます。
演者:吉澤 尚 氏
弁護士法人漆間総合法律事務所(副所長 弁護士・弁理士)
一橋大学 法学部卒業 、Haas School of Business UC Berkeley Executive Program "Business Excellence" プログラム修了、 MITやStanfordのAIやmachine learningのプログラム修了、2004年~ 経済産業省・電子商取引及び情報財取引等に関する準則策定委員会 WG 2009 年漆間吉澤総合法律事務所(現漆間総合法律事務所)設立副所長、2010 年経済産業省委託事業情報サービス・ソフトウェア取引拡大の為の調査・普及検討委員会 委員、Silicon ValleyのAlchemist AcceleratorのMentor、東京医科歯科大学医療イノベーション人材養成プログラム委員、2019年内閣府バイオ戦略有識者を歴任。多くのAI事業、HPCなど先端技術やヘルスケア事業立ち上げサポートを行っている。
4.PHRがもたらす新たなRWDとその可能性
PHRツールである患者さん向けアプリケーションは新たな治療体験の提供だけでなく、特定疾患の患者さんのプロファイルデータや継続的な経過を蓄積することが可能である。またPROに加えて、EHRから医療データを収集可能な基盤の進化により患者さんへDataを集約する仕組みが整いつつある。EHRに加え、PROを収集可能なPHR Dataは既存のRWDとは違う新たなデータソースとなる可能性を秘めている。既存のEHRによるRWDとPHRで収集されるRWDの違いとその可能性について提案する。
演者:五百川 彰仁
株式会社Welby(執行役員/疾患ソリューション事業部 事業長)
2009年、東京薬科大学薬学部卒業後、薬剤師国家資格を取得。エーザイ株式会社で医薬品情報担当(MR)として、認知症・消化器・骨代謝・関節リウマチ・オンコロジー製品等を担当。その後、人事コンサルティング会社を経て株式会社エス・エム・エスに2014年1月に入社。薬剤師を対象とした主に製薬企業のマーケティング支援の新規事業開発に従事。2015年9月よりWelbyに参画し、生活習慣病、統合失調症、パーキンソン病、関節リウマチなど広範な領域の患者さん向けPHRサービスの企画・開発を主導したほか、心房細動やオンコロジー、希少疾患領域での臨床研究案件をリード。2018年1月執行役員・疾患ソリューション事業部 事業長に就任し、製薬企業等と協働して広範な疾患領域でのPHRサービス開発を指揮している。また、患者とのコミュニケーション理解のために保険薬局で薬剤師としても活動した経験をもつ。
開催概要
【日時】2018年6月4日(火)14:30~17:00 (受付開始14:00)
【会場】株式会社デジタルガレージ(東京都渋谷区恵比寿南3-5-7 デジタルゲートビル 9F)
東急東横線「代官山」駅徒歩約4分 JR「恵比寿」駅徒歩約7分
【費用】無料 ※定員超過などお申し込み状況により、受付を終了させて頂く場合があります。
タイムテーブル
14:30 開演
14:35 講演① Real WorldにおけるPersonal Health Record(PHR)を用いた糖尿病患者の生活改善の試み:朝長先生
15:05 講演② クラウド環境でRWDを実践活用する際のセキュリティ対策とお客様事例:佐近氏
15:35 休憩
15:45 講演③ 医療情報をめぐる国内法・規制をめぐる動向と国際連携を見据えて(AIの活用を見据えて):吉澤氏
16:15 講演④ PHRがもたらす新たなRWDとその可能性:五百川
16:45 閉会の辞
(2019年5月23日追記:講演の順番が変更になりました)
お申し込み
※ご参加は原則、製薬会社様、医療機器メーカー様に在職の方とさせて頂いております。
※プログラムの内容は変更となる場合があります。
※定員超過などお申し込み状況により、受付を終了させて頂く場合があります。
※お申し込みフォームで入力頂いた個人情報は本セミナー参加の受付、当日の出席確認のために使用させて頂きます。