Welby、日本結節性硬化症学会と共同で 結節性硬化症患者さんのためのレジストリ JTSRIM構築を開始
病気と向き合う人々の健康管理を支援する株式会社Welby(本社:東京都中央区、代表取締役:比木 武、証券コード:4438、以下「Welby」)は、2019年9月17日(火)、日本結節性硬化症学会(事務局:東京都文京区、理事長:水口雅 東京大学大学院 医学研究科 国際保健学 発達医科学分野 教授、以下「学会」)と共同で、全身性疾患である結節性硬化症(TSC)の医療の質を向上し、各々の患者さんがより適切に検査・治療を受けられる様にすべく、TSC専用のレジストリJTSRIM(Japan Tuberous Sclerosis Complex Registry to Improve Disease Management)の構築を開始することを発表しました。
TSCは皮膚、腎臓、心臓、脳など多臓器にわたって出現する過誤腫に加え、てんかんや精神症状も伴う全身性の疾患です。ただし各症状の出現には年齢依存性があり、個々の患者さん毎に、症状の組み合わせや重症度は大きく異なっています。このためTSC患者さんの多くは、各年齢層における、その時折の症状に応じて、複数の医療機関にまたがり臓器別の診療を受けることとなります。全身の状態が正確に把握されていないまま、不定期・非効率に検査を受け、診療ガイドラインで推奨されるような規則正しいサーベイランスはなされていません。これらの背景から、長期にわたって患者さんの病態、経過を把握することができるレジストリの構築が求められています。
JTSRIMでは、Welbyが提供するPHRプラットフォームを活用して、複数施設にまたがる診療情報を一本化し、TSC患者さんとその家族も自身のスマートフォンなどを通じて、クラウド上に病態や病状を記録でき、かつ診療情報にアクセスできるシステムの構築を目指しています。JTSRIMの構築により、これまで把握が難しかった、集団統計として年齢、性別、有病率、各症状の発現率、重症度分布などを総合的に把握できるようになるだけでなく、JTSRIMに複数施設にまたがる診療情報が一本化され、医療者の利便性が向上するとともに、患者さんも自身の診療情報にアクセスできるようになり、より適切に検査・治療を受けられるようになると考えています。
日本結節性硬化症学会 水口雅 理事長は次のようにコメントしています。「希少疾患であるTSC患者さんの病態、経過を把握するためにJTSRIMでは個人情報を長期にわたって記録、蓄積していく必要があります。そのため、セキュリティが強固に確保された堅牢なシステムと情報を適切に扱うことができる体制が構築されていることも重要です。その意味において、Welbyは、これまでさまざまな疾患領域でPHRサービスを提供してきた実績とノウハウがあり、今回のレジストリを構築するパートナーとして最適な企業であると判断しました」。
株式会社Welby代表取締役の比木武は、「TSCの患者さんの病態、経過を把握するためには、堅牢なシステム構築と、長期にわたって運用できるノウハウが必要です。また患者さんや医療者の皆さんが入力しやすいUI(User Interface)の設計も重要です。当社のこれまのPHRサービスのリーディングカンパニーとしての経験とノウハウを生かして、TSC患者さんの検査、治療に貢献できることを大変嬉しく思います」とコメントしました。
Welbyは、今後も日本結節性硬化症学会と共同し、結節性硬化症の患者さんの医療の質向上を目指して、今後も共に取り組んで参ります。
プロジェクト概要
□名称
Japan Tuberous Sclerosis Complex Registry to Improve Disease Management (JTSRIM)
医療の質を高めるための日本人結節性硬化症患者レジストリの構築
□目的
1.TSCは指定難病の一つにも指定されているが、国内の疫学情報は未だに十分ではない。本レジストリでは、集団統計として年齢、性別、
有病率、各症状の発現率、重症度分布などを総合的に把握し, 各年度における推移をフォローする。
また個々の患者に関しても、病状分布、予後をフォローする。TSCは、出生時(胎生期)から成人期まで多臓器に及ぶ様々な症状の発現が
⻑期にわたって展開される疾患であるため、フォロー期間は最短でも10年を想定している。
2.個々の患者ごとに複数施設にまたがる診療情報を一本化し、患者・主治医の利便性を向上する。
患者が自身の医療情報にアクセスできるシステムを構築する。また定期検査のリマインドや最新医学情報の配信を行う。
3.本レジストリのデータは、将来的なTSC研究のための基盤情報としても二次利用される。
□レジストリ運営開始予定
2020年4月
■JTSRIM 告知Webサイト
レジストリに参加してくださる患者さん(ご家族)、協力してくださる先生を募集するためのJTSRIM事前告知Webサイトです。
https://jtsrim.welby.jp/
◇日本結節性硬化症学会
日本結節性硬化症学会は、医師をはじめとする医療従事者や研究者と結節性硬化症患者および家族の交流を通して、病態学・診断学や治療学の益々の発展をはかり、「病気・遺伝病は単なる個性である」という社会の構築と「医療の共同体」を目指すものである。
●名称 :日本結節性硬化症学会
●代表者 :理事長 水口雅(みずぐち まさし)
●事務局 :東京都文京区本郷2-1-1 順天堂大学 医学部 病理・腫瘍学講座
●設立年月:2012年
●事業内容:本会の目的を達成するために次の事業を行う。
(1) 日本結節性硬化症学会学術総会の開催
(2) 国内・国際シンポジウムの開催
(3) ホームページの開設
(4) その他、本会の目的に必要な調査、研究、知識の普及などの事業
●URL :http://tscres.org/
◇株式会社Welbyについて
Welbyは、2011年からPHR(Personal Health Record)サービスを提供するリーディングカンパニーとして、様々な疾患領域の患者さんを対象とする、治療支援デジタルサービスの企画・開発・運用をしています。提供するPHRサービスの一つ「Welbyマイカルテ」は、糖尿病、高血圧などの生活習慣病患者さんを対象に、血糖値や血圧などの自己管理を支援するスマートフォン向けアプリです。また、大手製薬企業と共同で企画し、Welbyが運営するPHRサービスも数多くあり、生活習慣病をはじめとして、オンコロジー領域、中枢神経系領域、自己免疫疾患、希少疾患など、幅広い領域でPHRサービスを提供しています。また様々な疾患領域におけるPHRサービスの実績とID・DB基盤を活かし、臨床研究を対象としてPHR/PROを活用したエビデンス創出の相談から、PHR/PROの収集システムの開発・運用、機器の運用支援までをパートナー企業と連携して提供しています。
●社名 :株式会社Welby(証券コード:4438)
●代表者 :代表取締役 比木 武(ひき たける)
●本社所在地:東京都中央区日本橋本町3-8-3 東硝ビル5階
●設立年月 :2011 年9月
●事業内容 :患者向け治療支援デジタルサービス(PHR)の企画・開発・運用
●URL :https://welby.jp/
株式会社Welby 広報担当:平山
●電話番号 :03-6206-2937
●メールアドレス:pr@welby.jp
日本結節性硬化症学会 事務局:小林
●電話番号 : 03-5802-1039
●メールアドレス: tscres@juntendo.ac.jp